子ども達の矯正治療の時期を判断する考え方は、大きく以下の3つの視点が必要です。
1.正常な発育の軌道に早く回復させる。
2.成長終了時に全ての永久歯でその子に応じたきちんとした咬み合わせの目標を設定し、計画的に効率よく対応する。
3.見た目が極端に悪く、コンプレックスになる場合やいじめの対象になるうるものは早期に解決する。
受け口や出っ歯、顎(アゴ)の骨の左右のズレなど、歯が並ぶ土台の顎(アゴ)に問題がある場合が⒈に該当し早期治療の対象となります。これらのうち咬みグセや指しゃぶりなどが原因のものはアドバイスのみで解決するものもあります。また⒊の歯並びの悪さがコンプレックスやいじめの原因になっている場合も、子どもの心理面の配慮から早めに矯正治療を始めた方がよいといえるでしょう。ただし、早く治療を開始して一旦問題が解決したとしてもその後の成長変化で、同様の問題が再発したり、新たな問題が出てきたりと、治療が頻回におよぶこともあり、お子様に過度の負担をかけること、親御さんには費用の負担が度重なるなど問題が出ることもあります。
ですから、何でもかんでも早ければ良い、というものではありません。⒉の考え方が全てのケースに必要となります。理想は、治療を必要とせず綺麗な歯ならび、咬み合わせへ成長してくれることですが、矯正治療が必要となった際は、子どもへの負担、費用や時間の負担が極力少なく済むように考えての対応となります。総じて言えるのは、異常が叢生(デコボコの歯ならび)だけの場合は、永久歯が生え揃う小学校高学年~中学生以降から治療をスタートする方が、無駄な負担を増やすことなく、また結果的によい状態で安定することが多いようです。
詳しくは、診察させていただき、個別にご説明をさせていただいています。